人生の意義
人生という言葉を聞いて何をイメージするだろうか?「人が生きる」と書いて「人生」。神様がくれた1人の人間として生きるためのたった一つの命。人としてその命をどう「生きるか」が人生の鍵になるのではないかと私は考えている。そこで「生きる」とはどういうことか、私にとっての「生きる」ことについて書いていきたい。
私は「生きる」ことについて考えさせられた経験が2つある。
1つめは祖母から聞いた原爆投下直後に看護師として広島に行った話だ。原爆投下数日後の広島は一面の焼け野原と遺体の山だったそうだ。生きている人たちもみな大火傷を負い、肌が爛れて、パッと見で性別もわからないほどだったという。看護師として治療のために行った祖母のまわりには「生きたい」「助けて」とたくさんの人々が集まったという。しかし、祖母は助けることができなかった。なぜなら、国の指示で助ける人の優先順位が決められていたからだ。医療従事者や警察・消防・鉄道関係者などは治療を受けられたが、一般市民は追い払われていたという。1人の人間のたった1つの命なのに優先順位がつけられる。戦争という殺し合いもだが、命に優先順位がつけられることはあってはならないと感じた。
2つめは友達の死だ。享年19歳。早すぎる。見つかった時にはステージ4のガンだったそうだ。ガンで亡くなった話を聞いたのはちょうど私が受験のタイミングだった。スピーチコンテストで出会った日豪ハーフの男の子だった。まだまだ拙い中国語しかしゃべれない私をサポートしてくれたり、日本に遊びに来てくれた際には一緒に東京観光もした。ガンで亡くなった知らせを聞いたのはその数ヶ月後。数ヶ月前までピンピンしていたのに、病魔はなんて恐ろしいんだ。なんであんないい子の命を…。やるせなさと誰にもぶつけられない怒りがこみあげた。今ここにいて、生きていることは当たり前じゃないんだ、って痛感した。私は彼を忘れることなく、彼との思い出を胸に刻み、彼が生きられなかった分の人生も生きなきゃいけない。それが私が彼にできることだと思っている。
一人一人どんな人生を歩むのも自由だと思う。ただ今が当たり前ではないことを胸に、毎日、一分一秒たりとも後悔することなく、自分というたった1人の命を精一杯生きてほしい。
5段階評価:
1.たいへんよくできました
2.よくできました
3.ふつう
4.もう少しです
5.もう少しがんばりましょう
評価:
1.たいへんよくできました。
日本語としての完成度100%、非常に流暢に書けています。筆者は、二つの具体例を用いて、「人生」あるいは「生きる」ことの大切さ、そして「人生を悔いなく生きよう」という思いを自分なりに書き表しています。自分の実際経験したことから最後の結論を導き出すまでの過程も辻褄が合っていて、気持ちよく読めるような作文だと思います。
词汇积累
焼け野原:被火烧光的地方
爛れる:糜烂,溃烂
拙い:拙劣,不高明
ピンピン:活蹦乱跳的样子
優先順位:先急后缓的优先顺序
追い払う:赶走,驱逐
やるせない:不能开心郁郁不乐
胸に刻む:铭刻在心